構造材

カナダ産製材の規格体系 Lumber Standards

NLGAによる製材格付

NLGAルールに基づき厳密に格付

製材はその使用部位によって要求される特性が異なります。適材適所の利用を図ろうとするNLGAルールは、要求される強度特性に応じた品目区分と格付基準を定め、一方でこの徹底を図るための検査の品質管理体制が確立されています。カナダ西部地域の5つの主力格付機関はすべてカナダ林産業審議会の構成メンバーであり、次頁にあるような等級格付マークが製品に押印されています。それらは、いずれも厳しい生産・格付管理のもとで生産された製材品であることを示し、その結果、高い品質水準が広く世界に認められてきました。

日本でも受け入れられたカナダの製材規格体系:NLGA

カナダの針葉樹製材品は「NLGAルール」という規格体系の下で生産・管理されています。「NLGA(National Lumber Grades Authority)」は、カナダで生産される製材の格付規格の制定と運用を目的として1971年に組織された機関で、このNLGAが制定した格付規則がNLGAルール(NLGA Standard Grading Rules for Canadian Lumber)です。この規格は米国における製材規格としても正式に認められているばかりでなく、日本でもJAS同等の性能を有するとして国土交通大臣の 認定を受け、NLGAのグレードスタンプがあればツーバイフォー建築の技術基準告示を満たす製材となっています。

このNLGAルールはディメンションランバーといわれる一般の規格製材品のみの規格体系ではありません。構造用フィンガージョイント(FJ)材は、NLGAのSpecial Products Standardとして「SPS1」(横架材を対象としたFJ材)と「SPS3」(FJスタッド)という特別規格が、機械等級区分製材(MSRランバー) については「SPS2」という特別規格が定められ、ともに日本のJAS格付製品と同等として認められています。このようにひとつの体系化された規格で運用 されているため、ディメンションランバーやFJランバーあるいはMSRランバーは同一寸法形式が適用され、用途に応じた製品選択の自由度が存分に発揮できる体制となっています。

公称寸法と実寸法

ディ メンションランバーは、ひとつの厚み寸法を基準として材幅についても「2インチとび」を基準とした簡略な寸法形態をとっているのが特徴です。簡略化された 製材寸法は建築時の工程管理を容易にするばかりではなく、部材生産段階の効率化にも大きく貢献し、このことが北米製材品の価格競争力を大きく押し上げた要 因ともなっています。材厚は2インチ、材幅は4インチから12インチまでの偶数インチ(2インチとび)の製材は、その寸法通り「ツーバイフォー材」と呼ばれ、それを使用した住宅までが「ツーバイフォー住宅」といわれるほど日本でも極めてピュラーな存在となっています。

しかしながら「ツーバイフォー」という呼称のみが浸透してしまったために、導入当初は実寸法(下表参照)を見て歩切れの粗悪品であるとの批判を浴びることにもなりました。しかし この一見歩切れと見られかねない寸法形態に、北米の合理的かつ効率的な考えが色濃く反映されています。例えば2×12(寸法形式212)のプレーナー仕上 げの材を二つ割りし、挽き割りした両面にプレーナーをかけて仕上げた製品が2×6(同206)の要求寸法を満たしています。つまり鋸による切削とプレーナーのロスを考慮した寸法形式となっています。そのかわりNLGAルールやその他北米の製材規格ははっきりと呼称寸法と実寸法を規定し、実寸法に関しては一切の歩切れを認めない厳しい規格となっています。

公称寸法と実寸法の断面寸法対照表

呼称寸法 JASによる寸法形式 乾燥材の場合の実寸法(単位:インチ) 乾燥材の実寸法(単位:mm) 実材積換算係数
2×4 204 1-1/2×3-1/2 38×89 0.66
2×6 206 1-1/2×5-1/2 38×140 0.69
2×8 208 1-1/2×7-1/4 38×184 0.68
2×10 210 1-1/2×9-1/4 38×235 0.69
2×12 212 1-1/2×11-1/4 38×286 0.70

北米製材の材積計算

合理的に体系づけられた呼称寸法体系は、材積上でも効率的に運用されています。北米の製材材積計算は、ボードメジャー(Feet Board Measure:FBMまたはBM)という単位で表わされますが、これは縦・横各1フィート、厚さ1インチの材積を「1FBM」として規定したものです。 例えば2×4、12フィートの製材であれば、(2(インチ)×4(インチ)×12(フィート))/12(インチ)=8FBMのように求め、材積計算にも呼 称寸法でのサイズを使用します。こうすることで製材が未乾燥材(GRN)でも乾燥材(KD)でも同じ材積となり、取引が非常に簡略化されます。ただしこの 呼称寸法での材積表示は、日本のように実材積が取引基準となっている場合には注意が必要です。上表にKDの場合の換算係数を表記してあります。製材の材積 がBM建てとなっている場合はこの換算係数を乗じて実材積を計算し(KDの場合に限る)、これをm3に換算すると、日本での取引形態に変換することができ ます。ちなみに北米では1,000BMを材積表示の基準とし、これを「1MBM」と表記し、実材積ベースの1MBMは約2.3597m3に相当します。

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